【東工大生×Webサービス開発者】のブログ

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時間効率を上げるために、大学生が【イシューから始めよ】読んでみた⑥

本記事は前回の続きとなります。

 

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前回までの内容で、

・イシューを定める事

・イシューに基づき、ストーリーラインと絵コンテを組むこと

・上記に基づいた、実際の分析を行い、アウトプットを生み出すこと

を示した。

 

そこで今回は、それらのアウトプットを最終的にどう伝えるか、というメッセージドリブンな考えについて説明をしていきたい。

この、メッセージドリブンという内容は、ビジネスであればプレゼンテーション、研究であれば論文に当たる部分であり、知的生産の最終的な部分だ。

 

当然、良い完成物なしには、これまでの努力が水の泡となってしまうので、本省も重要な部分である。

 

メッセージドリブンの前提事項

まず、知的生産の最終的な目的はなんだろうか?

それは、こちらの意図を理解し、同じように問題意識を感じてもらうことだ。

 

例えば、ビジネスにおけるプレゼンであれば、こちらの課題を相手にも感じてもらい、その解決手法について納得してもらうことである。

もう一つ、研究の例で言えば、論文の有用性と信頼性を理解してもらうことにある。

 

では、その様な状態を達成するためにはどのようなプロセスが必要なのであろうか。

著者らは、3つの条件が必要であると述べている。

・課題に意味があることを理解してもらうこと

・最終的なメッセージを理解してもらうこと

・行動に値するものであると感じてもらうこと 

上記の3条件を満たすことで、プレゼンテーションや論文発表を'成功'させることが出来ると考えている。

 

 ここまでの話では、全て話をする側の話であった。

では、話の聞き手側は、どの様な人たちなのであろうか?

ここを抑えることは、メッセージを作るマインドセットとして非常に有用であると感じた。

 

著者らは、話の聞き手を無知で賢いものであると想定する、と述べている。

具体的には、以下の二点を前提においている。

1.聞き手は無知であると仮定する

2.聞き手は高度な知性を持ち合わせていることを仮定する

 

要は、前提知識や論理的思考力の様な高い知性は持ち合わせているが、発表するメッセージの内容については、無知であることを仮定しろということだ。

つまり、理解してもらうことは、メッセージ次第では可能であるということだ。

 

以上の点を踏まえ、次節より詳しい内容に入る。

 

メッセージを見直す

本節より、ストーリーラインとチャートのブラッシュアップをする。

これらを見直す際に、常に意識すべき点は以下の2つだ。

・本質的であること

・シンプルであること

 

この2つを念頭に、メッセージのブラッシュアップを行っていく。

 

ストーリーラインを見直す

まずは、イシューに沿ったメッセージが伝わっているかを念頭に置きながら、次の手順で、ストーリーラインを見直していく。

1.論理構造を確認する

2.流れを磨く

3.エレベーターテストに備える

 

Step1: 論理構造を確認する

ここまでの分析と、それにより変化したストーリーラインを確認し、どの様な論理構造を取っているか確認する。

 

具体的には、

・論理構造が帰納的なのか演繹的なのか

・空雨傘方式のものであるのか

・論理的に見たときに、上層のメッセージをサポートしているか

といったことである。

 

これらの確認の際に、論理的な面で不備がある場合は(本当は分析の中でストーリーラインを組むことでこれらは起こらないはずだが)早急な修正が必要である。

また、論拠として弱い部分、蛇足に思われる部分は、思い切って除いてしまうことも考えなければならない。

 

最後に、これらの論理構造を包括して示す際には、オリジナルの名前を付けることを推奨する。

これは、既存のフレームワークを用いると、聞き手のバイアスに縛られてしまうこと、さらには、オリジナルの要素によって、冒頭で聞き手の心をつかめること、が理由として挙げられる。

 

 

Step2: 流れを磨く

論理的に不備がないプレゼンテーションであっても、相手に伝わるかというと、それは必要条件の一つでしかない。もちろん、十分条件があるわけではないとは思うが

 

良いメッセージは全体の説明に心理的なつまりがなく、なめらかに脳に入っていき、退屈することなく終わるものであると思う。

少し抽象的な表現をすることが難しかったので、具体的な例を示す。

 

例えば、特定の金属触媒を用いることで窒素からアンモニアを生産することが出来るものを例にとり、その論理構造を以下とする。

1.我々は優れた金属触媒を開発した

2.この金属触媒によって、ピリジニウムイオンを生成できる

3.その生成されたイオンは、さらに金属触媒上で二量体化し、気体になる

4.ピリジニウムイオンは、窒素から触媒量のピロールと反応することで生成する

5.気体になったピリジニウムイオンは、アンモニアに変わる

 

 どうだろうか?

確かにこれらは並べ替えることで、ある程度筋の通っている論理構造とすることが出来るが、番号順に聞くと、頭が行ったり来たりとなり、理解が出来ない。

 

これらを改善し、流れの滑らかなメッセージにブラッシュアップするのが、本節の内容である。

この方法として、著者らは2つの方法を述べている。

 

ひとつ目の方法は、粗い紙芝居を用いるものだ。

ある程度雑であって構わないので、用いるチャートやメッセージを並べ替えて、それらをパラパラとめくってみる。

すると、論理的に詰まる部分が出てくるので、その都度並べ替えたりすることで修正するというものだ。

 

2つめの方法は、無知で賢い人に対してリハーサルをすることだ。

これによって、知識がある状態の自分では気づけなかった論理的なつまりが見つかるであろう。

 

これらの方法を通じて、なめらかで整った情報が可能となる。

 

Step3: エレベーターテストをする

エレベーターテストとは、会議室に向かうエレベーターでCEOと鉢合わせた際に、到着する20秒間の間にPJの概要を説明することが出来るか、というテストである。

これにより、伝えたいメインメッセージを、より明確にすることが出来る。

 

ただし、この作業は既に済んでいるといっても過言ではない。

なぜなら、既にストーリーラインの最上部に立っている内容を話せばよいからだ。

 

 

 

チャートを磨きこむ

メッセージラインを磨きこんだら、次はチャートを磨きこむ。

チャートとは、Chartと書き、和約は図、グラフといったものである。

 

こちらのチャートも3つのStepで磨きこんでいくが、その前にチャートの内容を3分割していきたい。

 

チャートの3要素は、以下の3つだ。

・メッセージ:チャートが示したい内容

・タイトル:図の全体像を示す名前

・サポート:メッセージを裏付けるデータ

 

意味の分からないチャートを書かないためにも、これらの3要素を磨きこむ必要がある。

尚、良いチャートの3条件として、著者らは次の3つを挙げている。

・イシューに沿ったメッセージがある

・サポートの軸に意味がある

・サポートがメッセージを支えている

 

これらの条件を満たすために、次から3Stepsに分けて説明していく。

 

Step1: チャートに対してOne Messageを徹底する

チャートのメッセージは一つに絞らなければならない。

ひとつのチャートの中に、言いたいことが2つある場合は、似たような図にならないように注意しながら、別のチャートを作成することを推奨する。

 

また、それに付随することであるが、メッセージ性のないチャートは避けなければならない。

例えば、地方ごとのコロナウイルスの感染者数、といったメッセージでは、何が言いたいのか不明である。それであれば、地方でのコロナウイルス感染者数は、東京に比べて少ない、といったメッセージに変更するべきである。

結局何が言いたいのか、、、、という状況に陥れば、聞き手は発表者を無能と評価して、自分の有限である時間を使いたいとは微塵も思わないだろう。

 

教授が自分の発表中に他の資料を見だしても、他責になってはいけないのだ。

話を聞いてもらえないのは、教授の人間性が悪いからではなく、自分の発表が退屈であるからなのだ。

 

追記になるが、この例を書いているときに、授業を聞くことを強制して予備校の内職の封じこめにかかる高校教員を思い出した。高校卒業から3年近くたった今も、彼らは他責思考であったなと思うし、やはり責任を取れるのは自分だけだなと思う。

 

 

Step2: タテヨコの軸比較を明確にする

メッセージがサブイシューと合致していても、サポート部分の軸選定が間違っていれば、そのチャートは意味を持たない。

具体的には、メッセージをサポートする明確で意味のある比較が必要であるということだ。

 

本来その様なエラーは、絵コンテ作りのタイミングで取り除かれるはずであるが、実際の分析を進めてみて絵コンテは変わるものである。

 

その様な場合の対処方法を示したい。

具体的な軸を見直す方法として、著者らはいくつかを上げている。

・フェアで恣意のない軸選択

良い例が見つからなかったのであるが、要は聞き手が【プレゼンターは自分をだまそうとしているのではないか】という疑念を持つことを避けるということである。

 

・軸の順序に意味を持たせる

例えば、都道府県のあいうえお順にコロナウイルスの感染者数を並べているのであれば、ボコボコのグラフになるだろう。

それであれば、人口密度順当に変更して、一定の相関がみられる(一目でわかる)チャートに作り直すべきだ

 

・軸をMECEにする

例えば、新旧の生産オペレーションの変化を示したいのであれば、共通の部分は新旧で2つ書くのではなく、1つのチャートに統合してしまうべきである。

 

・軸を見直す

これらの手法を用いても、それぞれのセグメントで、明確な比較が出来ない場合がある。そのようなときは、軸の切り方が原因である場合が多い。

例えば、洋服1着にかけるお金を年齢別に比較しても、平均値では大きな違いは出ないだろう。なぜなら、40代でも1着30万のスーツを着たがる人はいるし、20代でもしまむらの服で済ませる人もいるためである。

この場合、年齢というのは服にお金をかける理由にはならない。

むしろ、交際人数や職業、年収等でセグメンテーションしたほうが、明確な違いが出るだろう。

 

以上で、軸のブラッシュアップは終了となる。

 

 

Step3: メッセージと分析表現をそろえる

最後のステップとして、サポート部分を最適化する。

例えば、新型コロナウイルスの新規感染者数がピークアウトしているというメッセージをサポートする分析として、差分表現はよろしくなく、割合での表現に変更するべきだ。

具体的には、新規感染者数が150人というよりも、昨日からの感染者比は102%である。

と表現したほうが、『150人?!めちゃ増えてるやん!!!』というミスリードを避けることが出来る。

これはFACTFULLNESSのSize Instinctで説明されていたが、人間は単一の数字に惑わされやすい。メディアが死者数を致死率ではなく絶対数で報道するのは、その方が注目が集まるからだ。(僕自身は、現状のコロナ対策に文句があってこの例を取り上げているわけではありませんが)

 

 

この考え方をマスターするには

最後に、これまでの考え方をマスターする方法についてだが、実践し週間化するしかない。

ボレーシュートのけり方を隅から隅まで言語で学んでも、体は自然に動かないのと同様に、思考のクセ、さらには自分の思考のルーティンとして組み込むために、この考え方を実践する以外に道はない、と思う。

 

 

以上、6部にわたる記事を読んでいただき、ありがとうございました。

 

過去記事はこちらとなります。

 

 

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時間効率を上げるべく、大学生が【イシューから始めよ】読んでみた⑤

本記事は過去記事の続きとなります。

 

 

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前回までの段階で、

イシュー特定、ストーリーライン作り、絵コンテ作りを紹介した。

 

本記事では、その様な段階に達したのちに、実際にアウトプットを生み出す方法について紹介していきたい。

 

アウトプットを生むときのポイント

本書の最終目標は、生産性を向上させることであり、ストーリーラインや、絵コンテはその手段であり、分析の前段階だ。

ここで適当に分析を行っては、なんとなく優秀そうだが、解の質は微妙な奴、要は結果が出ない人になってしまう。

 

そこでまずは、実際にアウトプットを出していくときの心得について、説明していきたい。

分析の優先順位をつける

得られたストーリーラインについて、実際に分析を行う順序をつけることを激しくお勧めする。

この際の具体的な優先順位とは、すなわち重要なサブイシューから検証していくべきだということだ。重要なサブイシューとは、【これが偽であると、そのほかの仮説が意味を持たなくなる】というレベルのものを指す。

例えば、暗記に時間をかけることで東工大に合格できるという事例を考えるときに、【東工大の入試問題の多くが暗記のみで解ける】というのが最大に重要なサブイシューとなる。

この論点を検証せずに終盤を迎え、やっぱり暗記だけでは無理でしたでは、これまでの時間が失われてしまい、生産性も著しく下がるということだ。

 

要は、重要度の高いものから取り組むべきだということである。

 

 

確定バイアスを避ける

イシューから始めるアプローチで、分析をする際に気を付けるべきことは、確定バイアスを避けることだ。

言い換えると、仮説をサポートする情報のみを集めてしまうことを避けるべきだということである。

 

例えば、服に金を使っている奴はモテるという仮説を検証する際に、WEARのモデルが発信している情報を参考にしてしまうことは、中立的な分析とは言えないだろう。

彼らは服を売ることで、そのブランドから収益を得ているわけで、どう考えても中立的な情報は得られない。

これは極端な例だが、確定バイアスにより正しい分析が出来ないことは、良く起こりうることだと思う。

 

この様な確定バイアスに対する対策としては、その仮説を肯定する理由と否定する理由の2つの立場に立って検証することが有効であると考えている。

 

以上が、アウトプットの心得である。

・優先順位の高いものから取り組む

・確定バイアスを避ける

この2つを意識し、研究に取り組んでいきたい。

 

 

分析中のトラブルを裁く

ストーリーラインをたて、絵コンテをつくり、その分析手法まで設計したとしても、全てが予定通りにいくわけではない。

実際の分析では、様々なトラブルが発生する。

本節では、その様なトラブルの対処方法について説明していきたい。

 

トラブル1:ほしい数字が存在しない

実際に分析を進める際に、鉤となるデータが存在していない事例が存在する。

これは、先ほどの確定バイアスに基づく、仮説を肯定するデータが得られない、といったことではなく、そもそも検証するためのデータ得られないことを示す。

例えば、ある廃品回収業者が、今後はマットレスの回収に力を入れるとして、マットレスの市場規模が拡大していることを、示したいとしよう。

この際、マットレスの市場規模など、Webで情報を漁っても見つからないだろう。このようなトラブルが、本記事で取り扱う事例である。

 

この様なトラブルにぶち当たってしまった際のアプローチ方法は以下の3つである。

・構造化して推算する

・足で情報を得る

・複数のアプローチから帰納的に推算する

 

構造化して推定

いわゆるフェルミ推定によって、数字を算出する方法である。

フェルミ推定については、情報が溢れているので、そちらを参考にしていただきたい。

 

足で情報を得る

ある程度情報が粗くても良い場合は、自分の足で情報を得ることが可能である。

例えば、飲食店の出店地域を決定する際に、交通量に重きを置いているのであれば、自分で街中に立ち、情報を得ることは可能である。

 

複数のアプローチより機能的に分析

上述のフェルミ推定では、概算ということもあり、不確実性が大きい。

そこで、複数のアプローチを用意して、その正確性を担保することが出来る。

 

例えば、先ほどの布団の市場規模であれば

・世帯ベース

・店舗ベース

といった2つのアプローチ方法が考えられる。

 

この2つのアプローチから導かれる値が近ければ、ある程度信用できるものとなるだろう。

 

 

トラブル2:自分の技術ではらちが明かない

新規性の高い問題や、なじみのない問題に取り組む際、どうしても分析がうまくいかないことがあるだろう。

その様なときは、まず他力を活用する。

具体的には、研究であればその第一線である教授、ビジネスであれば経験豊富な先輩にアドバイスを聞く、といったことである。

これによって、かなりの高確率で新しい示唆や良い分析手法が得られるだろう。

 

どうしても、自分だけの力で成果を残したいというエゴに縛られてしまうことはある。

しかし、それでは結果は出ないのだ。

プライドをある程度捨て、結果にコミットすることが重要なのである。

 

また、その様なアプローチ方法をとっても上手くいかないことがある。

その様なときは、固執せずにデットラインを定めてしまうことが有効であると考えられる。

要は、2週間やって結果が出なければ、別のアプローチ方法にシフトするのだ。

これも、心理的障壁の大きいアプローチであるが、乗り越えるべきポイントである。

 

 

軽快に答えを出す

いくつもの手法を持つ

分析を進める際に求められる能力として、著者らは2つを挙げている

・持っている手札の数

・自分が熟達している手法の数

 

前者は頼ることが出来る人の人数、後者は自分がマスターしている手法の数である。

この2つをそろえることで、効率の良いアウトプットが出来る。

 

その為にはまず、多くの人に対して経緯をもって接すること。

そして、日々の勉強によって、1つ1つの手法をマスターしていくほかない。

 

回転数とスピードを重要視する

分析を進める際に、やりすぎには注意しなくてはならない。

ひとつの分析にこだわるより、検証のサイクルを何度も回した方が、結果的に解の質とスピードが向上すると述べている。

 

よく聞く事例ではあるが、0~60%と60~70%は同じ時間がかかるといわれている。

その様な事例に対してやるべきことは、同サイクルを繰り返すことだ。

 

これによって、より少ない時間で、質の高いアウトプットが出来る。

 

 

以上が、アウトプットドリブンの考え方である。

長文をお読みいただき、ありがとうございます。

 

過去記事はこちらから。

 

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時間効率を上げるべく、大学生が【イシューから始めよ】読んでみた④

本記事は、前回の続きとなります。

 

 

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前回までの段階で、イシューを分解してストーリーラインに落とし込むところまで行きました。

今回は仮説ドリブンの後半である、絵コンテ作りについて説明していきます。

 

絵コンテとは何か(定義)

著者らはストーリーラインを組み立てた後に、次なるステップとして絵コンテ作りを上げている。

この絵コンテとは、ストーリーラインを裏付けるファクトを設計するものである。

具体的には、サブイシューごとにその検証には、どの様なデータが必要なのかを設計していく手段のことを指示している。

これによって、論理構成のみであったものに仮想的なデータが加わり、アウトプットのイメージが急速にわいてくる。

 

ここで一つ、自分の理解を促すために具体的な例を挙げたい。

例えば、大学のテストを楽に乗り切るためには、友人から過去問を貰うことに時間を費やしたほうが、普通に勉強するよりもROIが高い、というイシューがあったとして、これに伴う必要なデータを逆算していく。

この例だと、テストにおける過去出題問題の割合や、教授が過去3年にわたって問題を回収している率や、テストで90点取るための勉強時間を用意できればいいだろう。

 

といったように、【どのようなデータが欲しいのか】を逆算することで、絵コンテを作成していく。

 

絵コンテ作りの3Steps

Step1: 軸を整理する

分析の本質とは何か

絵コンテとは、要は分析手法をあらかじめ設計しておくことなのだが、その根底となる分析の手法について、述べていきたい。

 

良い分析とは、【比較して比べること】であると著者は述べている。

例えば、彼は得点を取ることにたけているというよりも、彼は昨年の得点王に比べて15得点多い数字をマークしており、得点力が高い、と表現したほうが、そのデータの意図するものが伝わりやすい。

 

また、それに加えて重要となるのが、何と何を比較対象とするかだ。

2つの軸を適切に設計することで、そのデータが支えたいサブイシューを明確に伝えることが出来る。

 

次説では、その分析の軸設計の方法について述べていきたい。

 

 

定量分析の3つの型

良い分析とは、比較し手比べることであると述べたが、その方法には大きく3つある。

・比較

・構成

・変化

の3つだ。

 

比較とは、上記の通り、AとBを比べることである。

構成とは、全体に対する割合を示すことで、市場シェアや組成生成物比などが例に上がる。

変化とは、横軸に対する縦軸の変化を示すものだ。具体的には、コロナ感染者数の日時変化や、濃度変化に対する伝導性なども挙げられるだろう。

 

分析は上記の3つにカテゴライズできるとしても、その表現方法は多様である。

エクセルのグラフテンプレートが3つを優に超えていることからも言えるし、上記の3種類をそれぞれ組み合わせて、3*3で9通りが少なくとも存在しているだろう。

 

軸設計の基本

分析をするにあたり、縦軸と横軸を決めなければいけないわけだが、それにはセオリーがある。

横軸は原因で、縦軸は結果にすることだ。

例えば、睡眠時間とIQの相関を調べたいとすれば、睡眠時間を横に、IQを縦にすることができる。

 

この様な軸設計は、ボトムアップ的に考えていくことが可能だ。

例えば、週に一回、自転車に乗る人の多くは健康であるというときは、自転車に乗る場面をたくさん出してみて、それらのうち、似ているものをグルーピングしていけばいい。

・本屋に行くとき

・通学

・遊びに行くとき

・サイクリングをするとき

という風に出していき、

・プライベート(娯楽の移動手段、サイクリング、)

・オフィシャル(通学, 通勤)

という風に抽象化したのちに、

それらの全体に占める構成比と、それらの平均乗車時間との健康診断の結果との相関が見られれば、自転車に乗る人の多くが健康であることが示せるだろう。

これは、厳密には自転車を乗ることで健康効果があるわけではない。

 

例が長くなったが、要はボトムアップ的に軸を出せるということだ。

 

Step2: イメージを具現化する

分析の軸を出して終わりではない。

次にするべきことは、その数字をイメージすることだ。

 

規模感をイメージ

グラフから得られるであろう、データの目安をイメージすることが大事だ。

忘れられがちだが、数字は細かく取ればいいというものではない。

大雑把で良いところは適当にとり、重要なところは細かく取る。

 

例えば、塩化水素と水酸化ナトリウムの酸塩基滴定をしているとして、pHが2~4のところなど、どうせ平坦なグラフが出るのだから、適当にとればいい。逆に中和店の理論値では、非常に細かくデータを取る。

この様なイメージが出来ていれば、データを集めすぎることなく、効率的にリサーチを進めることが出来る。

 

もう一つの例を挙げるとすれば、都道府県当たりの平均年収を見る際に、1万円単位で比べる必要はない。これらは、軸を設計した時点で50~100万円程度差が存在していると仮定しているからだ。

 

意味合いを表現する

もう一つ、数字の規模感に加えて、グラフの形をイメージする必要がある。

具体的には、仮説を肯定するデータはどのようなものなのか、である。

これをイメージすることで、仮説なきリサーチを避け、なぜこのリサーチを行うのかが明確になる。

 

例えば、世帯年収と学歴の相関を見るときに、右肩上がりのグラフになることをイメージすることは必須だ。

これによって、なぜ平均年収を取るのか明確になるし、分析していて訳が分からなくなることもなくなる。

 

 

Step3: 方法を明示する

軸を決めた、得られるデータのイメージもついている。

しかし、実際の分析手法がなければどうしようもない。

 

ニホニウムが錯体形成に非常に有用である。得られるデータは、他の金属触媒に対する、カップリング収率を見れば、大きなものを示すだろう。

という絵コンテを作っても、ニホニウムを実際に単離し、反応系に組み込むことは出来ない。少なくとも現実世界では、実験が出来ないのだ。

 

この様な事例に後で気づかないためにも、あらかじめ分析の手法をイメージする。

例えば子の例であれば、計算化学の力を借りることで、サブイシューを実証することが出来るかもしれない。

この様に、あらかじめ分析の手法を決め打つことが大事である。

 

とはいえ、これらの分析手法は自分のイメージ、言い換えると熟練度の中に絞られる。

優れた問題解決手法をもっていれば、どの分野でも早く一流になれるわけではない。そのためには、業界の基礎的な知識を習得しなければならないからだ。

僕がいきなり、物流業界における新規ビジネスを考えろといわれても、知識がないので、どの様なデータが得られるのか分からない。

 

これは、非エンジニアでもデータサイエンスを学ぶ人が増えている理由の一つでもあると考えられる。具体的には、データサイエンスで何が分かるのかを知らないまま、AIを導入して業績を上げようなど、不可能だからである。(と思う)

 

 

 

以上が仮説ドリブンの後半である、絵コンテ作りについてだ。

この章と前章で、イシューを定めたのちの分解作業について述べた。

 

次章では、アウトプットドリブンの考え方をまとめていきたい。

 

長文をお読みいただき、ありがとうございました。

以下は、これまでの過去記事です。

 

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時間効率を上げるために、大学生が【イシューから始めよ】読んでみた③

本記事は、前回の続編となります。

 

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前回は、どうイシューを特定するのか、についての内容でした。

今回からは、2記事にまたがって仮説ドリブンという考え方についてまとめていきます。

 

そもそもの生産性の定義に戻るが、良いイシューを定めてもそこで仕事が終わったとは言えない。イシュー度×解の質で示される通り、解の質を高めていく必要がある。

解の質を上げる方法、著者は仮説ドリブンと名付ける考え方について説明していく。

 

この仮説ドリブンで解の質を高める方法としては2Stepsである。

1つ目が、ストーリーラインをつくること

2つ目が、絵コンテを作ることだ。

前半ではストーリーライン作りをあつかう。

 

仮説ドリブン①

定義:仮説ドリブンとは何か

まずは、ここでいう仮説ドリブンな考え方について定義したい。

この考え方は、イシューから導かれる仮説に基づいて分析を行うというものだ。

言い換えると、イシューがすべて正しいと仮定し、そのためには何がデータとして必要か、を逆算してアプローチするものである。

 

ここで対局となるのが、多くの人間が慣習的に取り組む問題解決の手法である。

具体的には以下の通りだ。

①とりあえずデータを集めまくる

②データの意味合いを考える

③ストーリーを組む

 

これが従来のアプローチであり、本で紹介されている仮説ドリブンは、これとは逆の考え方となる。

ではさっそく、このアプローチについて深く説明していく。

 

Step1: イシューを分解する

いきなりイシューを起点に答えを出そうとしても、解の抽象度が大きく応えることが難しい。例えば、店の売り上げを上げようとしても、じゃあ度のパラメーターを見るの?となりかねない。

そこで、イシューを細かく分解する必要がある。

以下では、その分解方法について示していく。

 

意味のある分解とは

ここでイシューを分解する前に、良い分解について考えたい。

ここでの良い分解とは、イシューの分析を助けるものを指す。

 

良い分解とは、

・本質的に意味のある塊で砕くこと

MECEであること

の2つが挙げられる。

 

本質的に意味のある塊とは、塊ごとにその特徴が顕著に表れる事であると私は捉えている。

例えば、レストラン、ここではサイゼリアを例にとるが、その売り上げを年齢別に分けることはあまり意味がないだろう。なぜなら、サイゼリアは幅広い客層に親しまれており、20代であろうと50代であろうと客単価や客数に大きな違いはないだろう。

それであれば、ランチとディナーで分ける、デザートとご飯の様に分けたほうが、まだ両者に差が出るであろう。

このように、セグメンテーションした時に、その特徴が如実に現れることが非常に大事である。

 

MECEは、就活したことがあるものなら聞いたことがあると思う。

要は、モレなくダブりなく、ということである。こちらは、詳しく説明しない。

 

 

具体例:事業コンセプトの分解

良い分解の条件を学んだところで、一つの具体例をとってみたい。

 

例えば、新規事業開発においてシニア向けのサービスが有用ではないか、というイシューがあったとして、このままでは大きすぎる。

そこでイシューを分解する。

 

事業コンセプト = 事業モデル × 参入市場

この様にすることで、サブイシューを具体的に提示することが出来る。

 

事業モデル

・収益はシニア側からではなく、企業側からの方が大きいのではないか

・要素AにUSPを持ってくることで、多くの顧客を集められるのではないか

 

参入市場

・セグメントAは市場縮小に逆行し、成長しているのではないか

・セグメントBに対する競合は少なく、ブルーオーシャンではないか

 

とまぁ、具体例なのでサブイシューの質は低いのだが

要は、分解することで仮説の粒度が大きくなるということを示している。

 

 

イシュー分解をする型

実際、イシューを効果的に分解することは難しい。

どの様にセグメンテーションを行うことで、効果的な切り分けがなされるのか、自分で考えることは、非常に困難であろう。

 

しかし悲観する必要はなく、世の中にはイシュー分解の型、いわゆるフレームワークというものが存在している。

ビジネスであれば

・WHERE: どの市場を狙うのか

・WHAT: 具体的にどのような勝ちパターンを気づくべきか

・HOW: 具体的にはどのような取り組みをするべきか

 

スポーツであれば

・WHERE: どのポジションを狙うべきか

・WHAT: 何をすることで、優位性を気づくか

・HOW: 優位性獲得のためには、何をすべきか

 

といった具合に、多くの事例において先駆者が築いた方が存在する。

その方に頼るのが、非常に有効であろう。

 

と同時に、自分なりの型を作れるようになると、問題解決のスキルは飛躍的に上昇する、とも述べられている。

 

 

逆算により、型を導く

上記の様に、新規性の高い課題の場合は、そのフレームワークが存在していない可能性がある。ここでは、その様な事例に対応する方法について述べていきたい。

 

新規性が高い場合、逆算をすることが有効だ。

具体的には、イシュー分解の頂点である最後に欲しいものから逆算する。

 

例えば、インターン生の人材募集を効率的に行いたいとして

その為には、内定に至るロードマップを作り、要素分けすることが出来る。

具体的には、

●学生サイド

・採用媒体で求人を見てもらう(認知)

・求人閲覧後に、応募したいという意欲を出してもらう(欲求)

●企業サイド

・学生の書類選考通過率(学生の質)

・内定後の辞退率

 

など、様々な要素に分解することができ、そこから利用すべき媒体や狙うべきターゲット層が見えてくるだろう。

 

この様に、型が見つからない場合でも、自分で逆算することが出来ると良い。

 

イシューを分解するメリット

ここまで、イシューの分解の仕方を説明したが、このメリットは2つある

・課題の全体像が見える

・サブイシューのうち、優先順位が分かる

 

1つ目については、先ほどから述べているように、大きすぎるイシューでは課題の精度が低いので、分解によって、粒度の高い仮説の基リサーチが出来る。

 

2つ目については、例えばであるが事業モデルを組むとして、参入市場が分からなければ、HOWもWHATもない

先にWHEREの仮説を検証しておけば、調べていたことが台無しになるパターンを回避することが出来る。

 

また、忘れてはいけないことが、サブイシューにも仮説を取る必要が大いにあることだ。サブイシューを検証するときも、まずは調べてみるアプローチをやめる必要がある。

 

 

Step2: ストーリーラインを組み立てる

個々のサブイシューに仮説を見出せれば、最終的に何を言おうとしているのかは明確になるであろう。次のステップとしては、それらのサブイシューを並べ替えることだ。

 

プレゼンを聞く側は、どの様な流れで、またどのようなファクトがあれば納得することが出来るのか、を考えながら、仮定に基づいてメッセージを組むことが、相手に何かを伝えるために重要である。

 

典型的な構成として、著者は次のように示している。

1.前提となる知識や問題点の共有化

2.カギとなるイシュー/サブイシューの明確化

3.それらの検討結果

4.結果から導かれる結論

 

これらに基づいて、今後のリサーチを進める事、すねわちストーリーラインを組むことは、以下の理由で役に立つ。

 

ストーリーラインを組むことの重要性

ストーリーラインを組むことで、PJの進行に大きな効果が期待できる。

また、その効果はPJの成熟度により異なるものである。

 

初期においては、仮説に基づいたリサーチを可能にし、なぜこのデータを集めているのか、が明確になる利点がある。

中期においては、仮説がどこまで検証されているのかが一目瞭然となり、進捗が見えやすい。また、新しい事実を肉付けしていくことで、臨機応変に対応できる。

末期においては、ストーリーラインがはっきりしているため、どの様にプレゼンを構築すればよいのかが明確となる。

 

ストーリーラインの型

ストーリーラインの構築の必要性は分かったが、どのようにしてストーリーラインを組み立てるべきかわからない、という人も多くいるであろう。

 

ここには大きく2つの型がある。

1つ目が、WHYの並べ立てである。

簡単に言い換えると、ある論Aに対する理由A, B, Cを並べていく方法だ。

ここでは、論点の抜けを防ぐためA, B, CがMECEである必要がある。

 

2つ目が空雨傘方式である。

・空:どこが問題であるか

・雨:この問題を解くためには、これを見極める必要がある

・傘:解決策はこれだ

 

具体的にサッカーチームで例えてみると、

・空:このチームは、DF面で失点が多すぎる

・雨:失点が多い原因は、DFではなくMF, FWに守備の意識が低いことが原因

・傘:守備がうまい、検診性の高いMF, FWをレギュラーに採用、練習メニュー変える

 

といった具合であろう。

余談ではあるが、これを書いていて自分はサッカーが好きだなと思った。

 

以上が、今回の仮説ドリブンの内容である。

 

要は、以下の2つのステップで解の質を高められるということだ。

・イシューを分解する

・分解したイシューに基づいてストーリーラインを組む

 

本記事は以上となります。

長文をお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

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時間効率を上げるべく、大学生が【イシューからはじめよ】を読んでみた②

イシュードリブン:解く前に見極める

本記事は、以下の記事の続きとなっています。

 

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問題を解く前に、『何が今答えるべき問題なのか』というイシューを見極めることは、非常に重要である。

逆にこのプロセスを無視して、【とりあえずやってみるか】というアプローチをすると、ほぼ確実に無駄な作業をすることになる。また、チームで取り組む場合には、目標のずれが生じ、個人での作業に比べて大きな無駄を生むことも容易に想定できる。

しかし、イシューを見極めることは非常に難しい。それは、僕を含め多くの人間が、日常の生活の中では到底経験することのないアプローチであるからだ。そもそも、課題の難易度や時間の猶予を鑑みても、日常生活を普通に送り、普通に仕事をする人は、このアプローチは必要ないと思う。(自分も忙しく、前よりも難しいことに取り組むようになってからこの考えの必要性に気づいた)

 

冒頭が長くなってしまったが、これからイシューをどう見極めるか、についてまとめていこうと思う。

 

相談できる人を持つ(イシューの特定手段)

イシューを特定する際に、一人で考えることは推奨されない。

このプロセスにおいては、自分よりも経験がある人とディスカッションをすることが非常に大事である。

多くの場合、経験のない素人が『これはインパクトがありそうだ』と思ったことは的外れになる。例えば、サッカーがうまくなりたいとして、そのベストな方法論に自分一人でたどり着けるか、問われると、それは厳しいだろうなと思ってしまう。

要は、自分に過度の期待をせずに、周りの力に頼ったほうが、結果的に生産的なアプローチが出来るということだ。

 

 

仮説を立てる(イシュー決定のアプローチ論)

イシューを決定する際には、仮説を含めることがマストである。

言い換えると、スタンスを取らなければいけないということだ。

この理由は3つある。

スタンスの重要性

1.イシューに答え合わせを生む

仮説を定めることで、そのイシューはイエスノーで決定できるようになる。

 

2.必要な作業が分かる

上に順ずることだが、イエスノーで応えるようになれば、その証明に何が必要なのか、見えてくるようになる。逆に、仮説がなければ見えてこない。

例えば、【コロナで自分の店がつぶれそうだ。何とかしよう】では、実際に何をすればいいのか分からないが、【自粛化でも対面でご飯を食べたい層が一定数いるのでは?】となれば、施策の打ちようがある。

 

3.分析の解釈が明確になる

リサーチを進めるにあたって、データをみていて何が何だか分からなくなる経験はないだろうか?

この様な問題は仮説を定めれば、仮説をフォロー OR 否定になるから、自然と消えていくだろう。

 

言葉にする

イシューが定まったと感じたら、

それを声なり文章なりを使って言語化することが必要だ。

 

この行動により、イシューをより深く定める事が出来るようになる。

言葉にすることで頭の中で不明瞭である部分が、'詰まり'として浮かび上がるからだ。

自分も言葉に出来ないなぁ~と思うことがあった。(特にリクルートのビジネス系のインターンに参加したときには、毎度毎度その様なことを思っていた)

しかしこれは、自分の言語化能力の問題よりも、頭の中で自分の考えが明確化できていなかったからであると、今では気づくことが出来た。

 

 

言葉にするときの注意点

言葉にするときは、以下の3つを意識すると、イシューの質が向上する。

1つ目は、主語と述語を入れる事

2つ目は、【WHY】ではなく【WHERE, HOW, WHAT】を使うこと

3つ目は、比較をすること。これにより、イシューに答えを出しやすくなる。

例えば、【パスを練習すれば試合に出れるのでは?】ではなく、【パスを練習すれば、Aを出し抜いて試合に出れるのでは?】とすれば、その会に答えられるだろう。[Aを抜けば、試合に出れるかはまた別の話だが]

 

以上の様に仮説を立てることで、良いイシューを決定することができる。

 

 

良いイシューの3条件

良いイシューには3つの条件がある。

・本質的な選択肢となる

・深い仮説がある

・答えが出せる

 

本質的な選択肢である

本質的な選択肢というのは、具体的に示すと、【今後の展開の重要な分岐点になりえるということだ】。

例えば、本質的な選択肢になりえないイシューというのは、【試合に出るために、シュートの練習をしたほうがいいのか否か?】というものだろう。これに対して、【自分はFWよりもDFの方が試合に出れるのでは?】というのは、より本質に近い。

言い換えると、上流をたどれ、ということかもしれない。

前者のイシューは、後者のイシューが正しければ必要なくなる。

全体に対して、大きなインパクトを残せるなら、本質的であるといえるだろう。

 

深い仮説がある

先ほど、仮説の重要性について述べたが、その仮説が深いとさらに良い。

その様な仮説を生み出す手段として、以下の2つが有効である。

常識を否定する

常識を否定することで、より大きなインパクトをもつイシューを生み出すことが出来る。

例えば、有名な地動説は常識である天動説を否定することで大きなインパクトをもたらした。自分の考えた例で言えば、光が粒子性を持つこともその一つの例だろう。

 

常識は大体の場合において、凡例があるわけないと思ってしまいがちだが、圧倒的な生産性を求めるなら、まず常識を疑うことが大事だろう。

 

新しい構造で説明する

先ほどの、常識を疑う仮説を持つことは、大きなインパクトを与えるためであるが、この手段としてもう一つ存在する。それが、新しい構造で説明することだ。

 

新しい構造がインパクトを与える機構は、脳の構造に起因している。

脳は単体ではなく、つながりで理解する。つまり、関係ないと思っていた2つがつながると、大きなインパクトを与えるのだ。

例えば、月は遠心力と万有引力が釣り合っている、と言われるのと、月の運動はジェットコースターが一回転しても落下しないのと同一の機構を取るといわれた方が分かりやすい、だろう。

 

ここで、新しい構造の例を4つ示す

・共通性の発見

・グルーピングの発見

・関係性の発見

・ルールの発見

 

 

答えが出せる

これは一般的な考え方とは少し乖離するが

答えが出ないものからは逃げることが大事だ。

 

気合で考えても無意味なものは、良いイシューとは言えない。

なぜなら検討できないからだ。

 

では果たして、答えの出ないイシューなんてそう多く存在しているのか、と言われてみると、あまり実感がわかない。

例えば、【化学反応の機構の際、電子はp軌道に対して43.4度の角度でアタックしているのではないか?】といったイシューは、現在電子ひとつを追跡する技術がないので、この例に当てはまるだろう。

 

要は、分析手段のないものには飛び込まないということだ。

 

 

 

イシュー特定のための情報収集

冒頭にも述べたが、知識なくしてイシューを考えることは不可能に近い。

ぼくがいきなり、流体力学をテーマに研究テーマを考えることは不可能だ。(化学なら出来るのか、と言われるとそれも恐らく無理だが、、、)

 

イシューを見極めるためには、先に情報を収集する必要がある。

本節では、この情報収集の際のポイントについて述べていきたい。

 

一次情報を死守せよ

情報収集において大事であるのは、1次情報を死守することだ。

ここでいう一時情報とは、【誰のフィルターも介していない情報】のことであり、まとめサイトや本などは、この逆例である。

 

一次情報を収集することで、その業界の新しい視点を得ることが出来る。

逆に、二次以降の情報は、必ずと言っていいほど、誤解を生む可能性が高い。

既に誰かの意図によって塗り替えられたデータは、当たり前であるが、誰かの意図に支配された見解を生んでしまい、それでは、上記に上げた深い仮説やインパクトの大きなイシューは生まれないだろう。

 

基本情報をスキャンする

ある程度一次情報に触れたら、次にやるべきことは業界の基本的な情報を薄く広く頭に入れることである。

ここでいう基本情報とは、

・数字(このパラメータを知らずしては議論できないもの)

例えば、飲食店の売り上げを上げる施策を考える際に、1日の客数を知らなくては、どうしようもない

・問題意識(これを知らなければ会話が成り立たないレベルのもの)

例えば、サッカーチームを強くするのに、そのチームが抱える課題(得点力等)を知らなければ、話が出来ないだろう

フレームワーク

フレームワークを知ることで、その業界の全体構造が見え、今抱える問題は全体のどこに位置するかが、分かりやすくなる。

 

やりすぎを避ける

情報収集に時間を費やしすぎることは、マイナスの効果を与えるため推奨できない。

ひとつ目に、情報収集に時間を費やしすぎることで極端に効率が落ちる。

時間に対して、情報の量をプロットした場合、初期は急激に情報の量が増えていくが、有る点を超えると、傾きが0に近くなっていく。

ゆえに、やりすぎるのではなく7割程度の情報を集める方が、生産性は高い。

 

二つ目に、情報を知りすぎると、知恵が極大点を迎える。

不思議ではあるが、知りすぎることで新しい発想が生まれる確率は下がるのだ。

これは世の中にコンサルティングファームが存在する理由の一つであると、著者らは述べている。

 

上記二つの理由より、情報収集に時間をかけすぎることは得策ではない。

アカデミアであれば、得なければならない知識が膨大なため、自学する時間が大切になるが、ビジネスにおいてその面は弱い。

 

 

イシュー特定の5アプローチ

仮説を立てようとした、情報もしっかりと収集した。

しかしイシューを特定する知恵が足りないことは、容易に起こりうるだろう。

本節では、その様な状況を解消するための手段を5つ述べていきたい。

 

変数を削る

単純な受験の問題ならともかく、世の中に転がる難易度の高い問題は、多くが多変数であり、それぞれの相関を取ることは非常に難しい。

その様なときは、変数を削る、ないし固定することが大事である。

例えば、飲食店の広告サービスを展開する際に多くのユーザを獲得したいとしよう。

この様なとき、現状ではどのような料理がウケるのか、を特定することは難しい。

そこで、変数を削る。具体的には、顧客を分けるのだ。例えば、年齢別や収入別、日本人と外国人、といった風に分けて、20代の大学生にのみ焦点を当てる、といった具合だ。

 

視覚化する

問題の構造をグラフやマトリクス図に正射することで、イシューを特定しやすくなる。

これは、目で全体を理解することで、どこが問題であるかが分かりやすくなるためである。

視覚化する際の方法例としては、以下のものがある。

・サークルの市場マップを、FunとInteresting でマトリクス化する

・レストランのオペレーションをプロセス化する

 

最終形から逆算する

目指すべきゴールから逆算することで、何を検証すべきなのか、すなわちイシューが分かる。

例えば、読書がIQの相関について研究するとして、その証明のためには、【読書が他の行動では得られない脳内物質を分泌するのではないか?】といったイシューが生まれる。

 

So, What?を繰り返す

So, What?(だから何)を繰り返すことで、イシューが磨かれていく。

例えば、学校の授業を聞かずに内職することは正しいというイシューに対して、So Whatを繰り返すと、以下のようになる。

・内職は正しい

・内職をすることで、授業を聞くより効率の良い勉強が出来る

・学校の授業を聞くよりも、予備校に対して予習復習をしたほうが効率がいいから

・競争にさらされない公務員より、競争を勝ち抜き続けている予備校講師の方がいい

とすれば、競争にさらされている授業を聞いた方がいいのではないか?

といった風に、イシューが磨かれる。

 

極端な事例を考える

複雑な入り組んだ問題は、変数の一つを極端にすることで、考えやすくなる。

例えば、バレーボールでセッターとしてレギュラーを目指したいとしよう。

この時、例えばトスが極端に上手くなった事例を考える。しかし、この時ブロックが出来ないことに気づけば、そもそもポジション選びの前提に帰った方がいいのではないかというように思考をプルバックすることが出来る。

 

極端な例を考えることで、そのイシューが本当に本質的なのか、何がイシューなのかをとらえやすくなるだろう。

 

 

本記事は以上となります。

長文をお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

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時間効率を上げるべく、大学生が【イシューからはじめよ】を読んでみた①

コロナの自粛で、Funの要素がほぼ0になり果ててから、早1か月以上がたった。

自粛によくある暇ということは正直なく、Webサービスの開発と研究の準備を同時並行で進め、正直時間がないと感じることが増えた。

そんな時間がない中で、最も感じることが【この作業、非効率じゃね?】ということだ。ここ最近、作業量が多くなったことで、3日ペースで決めているタスクが終わり切らなくなったからだ。

そんな悩みを高頻度で抱えるようになったので、過去の記憶から今回紹介する本である【イシューからはじめよ】を再びしっかり読むことにした。本記事は、その内容を言語化することで、自分のものにするために書いたものである。

 

では、さっそくまとめていきたい。

 

序章部分

まずは、本書の前提となる考え方について述べていきたい。

バリューのある仕事

この本の題目は、生産性を上げることだ。

しかし、生産性に対してしっかりとした定義がないまま、話を進めるのは愚行である。

ということで、著者はまず、この生産性を定義している。以下の通りだ。

 

生産性 = (Output) / (Input) = (成果) / (投下した労力・時間)

文章に還元するのならば、要は少ない労力で高い成果を出せ、ということだ。

しかし、分母は分かるとして分子はどうだろうか。成果とは、バリューのある成果のことであると思うが、そのバリューがまた抽象的である。

 

そこで筆者は、そのバリューをさらに次のように定義している。

バリュー = イシュー度 × 解の質

ここで右辺第一項は【今その問題に答えを出す必要性】を示している。

ここでもやや抽象的なので、自分なりの例を添えたい。

例えば東工大に合格したいとして、【最も合格率の高い予備校を探すこと】はイシュー度が低い。これは、大手予備校の合格率など大きな差がないからだ。予備校の授業も競合しあうことで、大きな差はないだろう。

対して、【過去問傾向から、置換積分の問題が出やすいのではないか?】という問題には、解を出す価値が大きくある。入試においても山が当たるのと当たらないのでは、無常ではあるが、結果が大きく異なる。これは運ではなく、対策のうまさの問題だ。

 

右辺の第二項は、言わずもがな解の深さ、正確さである。これは、特段例はひつようないだろう。

 

 

ここで、イシュー度の高い問題が極めて少ないことに留意したい。

著者曰く、あるPJにおいて発見できる問題が100あるとしたら、その内でイシュー度が高いものは、2, 3程度だという。

つまり、拡大して解釈すると【努力と根性だけでは到底報われない】ということだ。片っ端から気合で問題に取り組んでも、2%を当てられるかといえば到底無理だし、当たったとしても生産性が高い人ではなく、ただの一発屋だ。

 

ここまでをまとめると、生産性の高いアプローチとは

①まずイシューを見極める

②解の質を向上させていく

の2つである、と著者は述べている。

 

次章意向で、この2つを深く掘り下げていくことになる。

次の記事でさらにこれをまとめていきたい。

 

 

最後に、内容とは脱線するが、ぼく個人に刺さった部分について述べたい。

当たり前のことになるが、プロは努力でなく成果で評価されるということだ

例えば、毎日13時間必死に勉強してMARCH大に落ちる謎学生より、1日に2時間程度の勉強で早慶に受かる人の方が、遥かに遥か遥かに価値がある。(ここでは、大学での生活が当人の能力を大きく変えることが無い、という仮定を置いているが)

よく、努力できることが~とか言った言説を見かけるが、仮に前者を採用したとして、8時間しっかり働いて残業もした結果、ゴミのような成果が出ました、とかは真に人件費の無駄以外でも何でもない。

努力しても成果がゴミなら、その努力は時間の無駄だ、と思う。

 

ここで極端な例を用いたのは、自分を戒めるためではある。

自分は大学3年の3月にWebサービスを開業したが、まだ成果は出ていない。

成果が出ないと不安になり【セルフでプログラムも書いて、企画もして、新しいことにチャレンジして、俺はよく頑張ってる!すごい!】とか思うことがある。

これは間違えで、危険であると自分でも感じている。

仮にWebサービスがうまくいかなかったら、自分のここまでの努力と時間は無駄。自分自身の能力も何一つ、高まったとはいえない。ということを再び強く意識したいと思う。

要は、マジのマジで結果が全て、ということを忘れたくない、ということだ。

 

 

最後は蛇足でありましたが、本記事はここで中断します。

お読みいただき、ありがとうございます。

【要約】ハイパワー・マーケティングを読んで、既存客の重要性を勉強した④

本記事は、以下の記事の続きとなっております。

 

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それでは、本記事ではマーケテストの重要性についてまとめていく。

 

 

7.より良い施策を模索するためのマーケテスト

ビジネスにおいて、こうやれば成功する、という絶対的な法則は存在しない。

正解が分からないからこそ、様々な施策を試していくわけだが、顧客が欲しいものなど分からないというのが原則である。こちら側ではわからないからこそ、様々な施策を市場に対して打つことで、そのリターンを計測し、最適なものへと進化させる必要があるのだ。

本節では、テストの重要性からテスト運営の注意点を述べていく。

マーケテストの重要性

冒頭でも述べたが、正しい投資をするためにマーケティングテストは必須である。

解がないからこそ、数字を取り、優れた施策を抽出し、何が正解で何が不正解かを模索する必要がある。

また、資本は有限ではないため、たとえ成果が出てもより効率化していく必要がある。

とにかく、解が分からない以上は施策を打ち続け最適化していくしかない。

テストの具体的な方法と注意点

テストを取るときに重視すべき点は、以下の2つである。

1つ目の注意点は、変える条件は1つのみに、ということである。条件を何個も同時に変えると、何のパラメータ変化がプラスの影響を及ぼしたのか分からない。

例えば、ある営業社員がテレマーケティングで成績を上げたいとして、電話の時間帯とUSP、電話して10秒の挨拶を同時にすべて変えてしまっては、何が有効な施策なのかわからないだろう。

2つ目の注意点は、何でもテストしろ、ということである。

営業手法から、価格設定、クライアントへの接触回数等、こちらで試せるものは全てテストしよう。

今ある成果は十分なものに見えるかもしれないが、実は大きな伸びしろを抱えているかもしれない。

 

8.既存客の利用頻度を最大化する努力

前章でも述べた通り、マーケティングと聞くと新規客の獲得に目が行ってしまうが、既存の顧客の利用頻度を高めていくことも、同じレベルで大事なことである。

この章では、既存クライアントの利用頻度を高める方法について、論じていく。

既存顧客にアプローチする有用性

タイトル通り、既存顧客にアクションを起こすことは意味のあることである。

なぜならば、既存顧客はサービスを再び利用してくれる可能性が非常に高いからだ。その理由は明らかで、初めにサービスを利用したクライアントは自社のUSPに魅力を感じていたからだ。

好意的なユーザーは、アプローチすれば再びサービスを利用する可能性が高い。利用頻度をこちらから制限することは、大きな機会損出なのだ。

では、実際にどうアプローチする?

既存クライアントにアプローチする方法は、十人十色である。

ただ、クライアントと会える頻度をエクセルで整理し、その一人一人に対してするべきおもてなし(お礼のメールから、会食まで)が一覧化できれば、優先順位をつけることは出来るはずだ。

後は、優先順位が高いものから、時間の余裕がある限りクライアントに尽くすことで、より密な関係を築くことが出来るだろう。

 

以上が、クライアントの関係を維持し、より強固なものにする方法である。

あわよくば、利用頻度を高め、売り上げを向上させるだろう。また、LTVが大きくなることも期待できる。

 

9.卓越論

サービス主は、ユーザの言いなりになってはいけない。

ユーザの立場に立って、ユーザが抱える課題に取り組み、ユーザにとって最適なソリューションを提供しなければならない。

例えば有名な話であれば、ドリルを買いに来たユーザは、ドリルを求めているのでなく穴というソリューション、もっと巡らせると、壁に家具を固定する方法を求めているのかもしれない。

この場合、ドリルを求めているユーザに、より簡易的な吸盤で取り付ける家具を提供することが、実は最適であると考えられる。

これが卓越論であり、決してユーザの言いなりになってはいけない。そのような思考停止ビジネスは、大きくなる可能性が小さいだろう。

 

 

この本では、さらに成功する為のマインドセットや、読者に自信をつけさせる内容のものが含まれているが、今回は割愛する。

理由は、自分のサービスをマーケティングするうえで、直接的には役に立たないと感じたからだ。

 

以上が、ハイパワー・マーケティングの内容を要約したものです。

長文をお読みいただき、ありがとうございました。

 

過去記事

 

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では。