【東工大生×Webサービス開発者】のブログ

Webサービスを個人開発しました。大学生活と良質しながら、開発や運営のなかで、記事にしたいものを発信します。

時間効率を上げるべく、大学生が【イシューからはじめよ】を読んでみた②

イシュードリブン:解く前に見極める

本記事は、以下の記事の続きとなっています。

 

polymerchemistry.hatenablog.com

 

問題を解く前に、『何が今答えるべき問題なのか』というイシューを見極めることは、非常に重要である。

逆にこのプロセスを無視して、【とりあえずやってみるか】というアプローチをすると、ほぼ確実に無駄な作業をすることになる。また、チームで取り組む場合には、目標のずれが生じ、個人での作業に比べて大きな無駄を生むことも容易に想定できる。

しかし、イシューを見極めることは非常に難しい。それは、僕を含め多くの人間が、日常の生活の中では到底経験することのないアプローチであるからだ。そもそも、課題の難易度や時間の猶予を鑑みても、日常生活を普通に送り、普通に仕事をする人は、このアプローチは必要ないと思う。(自分も忙しく、前よりも難しいことに取り組むようになってからこの考えの必要性に気づいた)

 

冒頭が長くなってしまったが、これからイシューをどう見極めるか、についてまとめていこうと思う。

 

相談できる人を持つ(イシューの特定手段)

イシューを特定する際に、一人で考えることは推奨されない。

このプロセスにおいては、自分よりも経験がある人とディスカッションをすることが非常に大事である。

多くの場合、経験のない素人が『これはインパクトがありそうだ』と思ったことは的外れになる。例えば、サッカーがうまくなりたいとして、そのベストな方法論に自分一人でたどり着けるか、問われると、それは厳しいだろうなと思ってしまう。

要は、自分に過度の期待をせずに、周りの力に頼ったほうが、結果的に生産的なアプローチが出来るということだ。

 

 

仮説を立てる(イシュー決定のアプローチ論)

イシューを決定する際には、仮説を含めることがマストである。

言い換えると、スタンスを取らなければいけないということだ。

この理由は3つある。

スタンスの重要性

1.イシューに答え合わせを生む

仮説を定めることで、そのイシューはイエスノーで決定できるようになる。

 

2.必要な作業が分かる

上に順ずることだが、イエスノーで応えるようになれば、その証明に何が必要なのか、見えてくるようになる。逆に、仮説がなければ見えてこない。

例えば、【コロナで自分の店がつぶれそうだ。何とかしよう】では、実際に何をすればいいのか分からないが、【自粛化でも対面でご飯を食べたい層が一定数いるのでは?】となれば、施策の打ちようがある。

 

3.分析の解釈が明確になる

リサーチを進めるにあたって、データをみていて何が何だか分からなくなる経験はないだろうか?

この様な問題は仮説を定めれば、仮説をフォロー OR 否定になるから、自然と消えていくだろう。

 

言葉にする

イシューが定まったと感じたら、

それを声なり文章なりを使って言語化することが必要だ。

 

この行動により、イシューをより深く定める事が出来るようになる。

言葉にすることで頭の中で不明瞭である部分が、'詰まり'として浮かび上がるからだ。

自分も言葉に出来ないなぁ~と思うことがあった。(特にリクルートのビジネス系のインターンに参加したときには、毎度毎度その様なことを思っていた)

しかしこれは、自分の言語化能力の問題よりも、頭の中で自分の考えが明確化できていなかったからであると、今では気づくことが出来た。

 

 

言葉にするときの注意点

言葉にするときは、以下の3つを意識すると、イシューの質が向上する。

1つ目は、主語と述語を入れる事

2つ目は、【WHY】ではなく【WHERE, HOW, WHAT】を使うこと

3つ目は、比較をすること。これにより、イシューに答えを出しやすくなる。

例えば、【パスを練習すれば試合に出れるのでは?】ではなく、【パスを練習すれば、Aを出し抜いて試合に出れるのでは?】とすれば、その会に答えられるだろう。[Aを抜けば、試合に出れるかはまた別の話だが]

 

以上の様に仮説を立てることで、良いイシューを決定することができる。

 

 

良いイシューの3条件

良いイシューには3つの条件がある。

・本質的な選択肢となる

・深い仮説がある

・答えが出せる

 

本質的な選択肢である

本質的な選択肢というのは、具体的に示すと、【今後の展開の重要な分岐点になりえるということだ】。

例えば、本質的な選択肢になりえないイシューというのは、【試合に出るために、シュートの練習をしたほうがいいのか否か?】というものだろう。これに対して、【自分はFWよりもDFの方が試合に出れるのでは?】というのは、より本質に近い。

言い換えると、上流をたどれ、ということかもしれない。

前者のイシューは、後者のイシューが正しければ必要なくなる。

全体に対して、大きなインパクトを残せるなら、本質的であるといえるだろう。

 

深い仮説がある

先ほど、仮説の重要性について述べたが、その仮説が深いとさらに良い。

その様な仮説を生み出す手段として、以下の2つが有効である。

常識を否定する

常識を否定することで、より大きなインパクトをもつイシューを生み出すことが出来る。

例えば、有名な地動説は常識である天動説を否定することで大きなインパクトをもたらした。自分の考えた例で言えば、光が粒子性を持つこともその一つの例だろう。

 

常識は大体の場合において、凡例があるわけないと思ってしまいがちだが、圧倒的な生産性を求めるなら、まず常識を疑うことが大事だろう。

 

新しい構造で説明する

先ほどの、常識を疑う仮説を持つことは、大きなインパクトを与えるためであるが、この手段としてもう一つ存在する。それが、新しい構造で説明することだ。

 

新しい構造がインパクトを与える機構は、脳の構造に起因している。

脳は単体ではなく、つながりで理解する。つまり、関係ないと思っていた2つがつながると、大きなインパクトを与えるのだ。

例えば、月は遠心力と万有引力が釣り合っている、と言われるのと、月の運動はジェットコースターが一回転しても落下しないのと同一の機構を取るといわれた方が分かりやすい、だろう。

 

ここで、新しい構造の例を4つ示す

・共通性の発見

・グルーピングの発見

・関係性の発見

・ルールの発見

 

 

答えが出せる

これは一般的な考え方とは少し乖離するが

答えが出ないものからは逃げることが大事だ。

 

気合で考えても無意味なものは、良いイシューとは言えない。

なぜなら検討できないからだ。

 

では果たして、答えの出ないイシューなんてそう多く存在しているのか、と言われてみると、あまり実感がわかない。

例えば、【化学反応の機構の際、電子はp軌道に対して43.4度の角度でアタックしているのではないか?】といったイシューは、現在電子ひとつを追跡する技術がないので、この例に当てはまるだろう。

 

要は、分析手段のないものには飛び込まないということだ。

 

 

 

イシュー特定のための情報収集

冒頭にも述べたが、知識なくしてイシューを考えることは不可能に近い。

ぼくがいきなり、流体力学をテーマに研究テーマを考えることは不可能だ。(化学なら出来るのか、と言われるとそれも恐らく無理だが、、、)

 

イシューを見極めるためには、先に情報を収集する必要がある。

本節では、この情報収集の際のポイントについて述べていきたい。

 

一次情報を死守せよ

情報収集において大事であるのは、1次情報を死守することだ。

ここでいう一時情報とは、【誰のフィルターも介していない情報】のことであり、まとめサイトや本などは、この逆例である。

 

一次情報を収集することで、その業界の新しい視点を得ることが出来る。

逆に、二次以降の情報は、必ずと言っていいほど、誤解を生む可能性が高い。

既に誰かの意図によって塗り替えられたデータは、当たり前であるが、誰かの意図に支配された見解を生んでしまい、それでは、上記に上げた深い仮説やインパクトの大きなイシューは生まれないだろう。

 

基本情報をスキャンする

ある程度一次情報に触れたら、次にやるべきことは業界の基本的な情報を薄く広く頭に入れることである。

ここでいう基本情報とは、

・数字(このパラメータを知らずしては議論できないもの)

例えば、飲食店の売り上げを上げる施策を考える際に、1日の客数を知らなくては、どうしようもない

・問題意識(これを知らなければ会話が成り立たないレベルのもの)

例えば、サッカーチームを強くするのに、そのチームが抱える課題(得点力等)を知らなければ、話が出来ないだろう

フレームワーク

フレームワークを知ることで、その業界の全体構造が見え、今抱える問題は全体のどこに位置するかが、分かりやすくなる。

 

やりすぎを避ける

情報収集に時間を費やしすぎることは、マイナスの効果を与えるため推奨できない。

ひとつ目に、情報収集に時間を費やしすぎることで極端に効率が落ちる。

時間に対して、情報の量をプロットした場合、初期は急激に情報の量が増えていくが、有る点を超えると、傾きが0に近くなっていく。

ゆえに、やりすぎるのではなく7割程度の情報を集める方が、生産性は高い。

 

二つ目に、情報を知りすぎると、知恵が極大点を迎える。

不思議ではあるが、知りすぎることで新しい発想が生まれる確率は下がるのだ。

これは世の中にコンサルティングファームが存在する理由の一つであると、著者らは述べている。

 

上記二つの理由より、情報収集に時間をかけすぎることは得策ではない。

アカデミアであれば、得なければならない知識が膨大なため、自学する時間が大切になるが、ビジネスにおいてその面は弱い。

 

 

イシュー特定の5アプローチ

仮説を立てようとした、情報もしっかりと収集した。

しかしイシューを特定する知恵が足りないことは、容易に起こりうるだろう。

本節では、その様な状況を解消するための手段を5つ述べていきたい。

 

変数を削る

単純な受験の問題ならともかく、世の中に転がる難易度の高い問題は、多くが多変数であり、それぞれの相関を取ることは非常に難しい。

その様なときは、変数を削る、ないし固定することが大事である。

例えば、飲食店の広告サービスを展開する際に多くのユーザを獲得したいとしよう。

この様なとき、現状ではどのような料理がウケるのか、を特定することは難しい。

そこで、変数を削る。具体的には、顧客を分けるのだ。例えば、年齢別や収入別、日本人と外国人、といった風に分けて、20代の大学生にのみ焦点を当てる、といった具合だ。

 

視覚化する

問題の構造をグラフやマトリクス図に正射することで、イシューを特定しやすくなる。

これは、目で全体を理解することで、どこが問題であるかが分かりやすくなるためである。

視覚化する際の方法例としては、以下のものがある。

・サークルの市場マップを、FunとInteresting でマトリクス化する

・レストランのオペレーションをプロセス化する

 

最終形から逆算する

目指すべきゴールから逆算することで、何を検証すべきなのか、すなわちイシューが分かる。

例えば、読書がIQの相関について研究するとして、その証明のためには、【読書が他の行動では得られない脳内物質を分泌するのではないか?】といったイシューが生まれる。

 

So, What?を繰り返す

So, What?(だから何)を繰り返すことで、イシューが磨かれていく。

例えば、学校の授業を聞かずに内職することは正しいというイシューに対して、So Whatを繰り返すと、以下のようになる。

・内職は正しい

・内職をすることで、授業を聞くより効率の良い勉強が出来る

・学校の授業を聞くよりも、予備校に対して予習復習をしたほうが効率がいいから

・競争にさらされない公務員より、競争を勝ち抜き続けている予備校講師の方がいい

とすれば、競争にさらされている授業を聞いた方がいいのではないか?

といった風に、イシューが磨かれる。

 

極端な事例を考える

複雑な入り組んだ問題は、変数の一つを極端にすることで、考えやすくなる。

例えば、バレーボールでセッターとしてレギュラーを目指したいとしよう。

この時、例えばトスが極端に上手くなった事例を考える。しかし、この時ブロックが出来ないことに気づけば、そもそもポジション選びの前提に帰った方がいいのではないかというように思考をプルバックすることが出来る。

 

極端な例を考えることで、そのイシューが本当に本質的なのか、何がイシューなのかをとらえやすくなるだろう。

 

 

本記事は以上となります。

長文をお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

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